「建具(たてぐ)」とは
ドア・戸・障子・ふすま・窓など、部屋の出入り口や仕切りとなる開閉部分と、その枠(枠材)のことを指します。
なかでも室内ドアや引き戸といった屋内の建具は、お部屋に入ったときの第一印象を大きく左右する重要なインテリア要素です。
注文住宅やリフォームでは自由にデザインを選べるのが魅力ですが、いざ決めるとなると「どの色を選べばいいの?」「空間に馴染む選び方がわからない」と頭を悩ませる方は少なくありません。
そこで本記事では、室内建具の「色」にスポットを当て、失敗しない選び方のコツや人気のカラーがもたらす効果を分かりやすく解説します。お部屋のドアの色選びでお困りの方は、ぜひ参考にしてみてください。

インテリアの印象は「建具の色」で決まる!

お部屋の中で大きな面積を占めるのは「壁」と「床」ですが、その次に存在感があるのが「室内ドア」や「戸」などの建具です。
意識してみると、思いのほかインテリアの印象を左右していることが分かります。
インテリアコーディネートにおいて、建具は空間のテーマを決める「アソートカラー(メインカラー)」に分類されます。
つまり、建具に何色を選ぶかによって、お部屋全体の雰囲気がガラリと変わるのです。
配色を決める前に、まずはインテリアの基本となるバランス(黄金比率)を押さえておきましょう。
インテリアの基本配色「70:25:5」の法則
お部屋のカラーコーディネートは、以下の3つの役割に分けて考えるとバランスが良くなります。
| 配色の種類 | 空間に占める割合 | 主な対象部分 | 役割・特徴 |
| ベースカラー(基調色) | 約70% | 天井、壁、床 | 空間全体の基礎となる色 |
| アソートカラー(主役色) | 約25% | 建具、家具、カーテン、ラグ | インテリアのテーマを決める主役の色 |
| アクセントカラー(強調色) | 約5% | クッション、小物、アート | 空間を引き締め、引き立てるアクセント |
この「70:25:5」の比率を意識して色を選ぶだけで、まとまりのあるおしゃれな空間を作ることができます。
失敗しない室内建具の色の選び方【3つのポイント】
主役カラーとなる建具の色は、次の3つのポイントのいずれかに注目して選ぶのがおすすめです。
- 「床の色」に合わせる
- 「壁の色」に合わせる
- 「置きたい家具の色」に合わせる
1. 「床」または「壁」の色と統一するのが王道

もっとも失敗が少ないのは、建具の色味やトーンを「床」または「壁」と揃える方法です。
床の色に合わせる場合
ダークブラウンの床なら建具もダークトーンに、温かみのある明るい木目の床なら同系統のライトブラウンに揃えます。
床と建具に一体感が生まれ、空間全体に安定感がでます。
壁の色に合わせる場合
壁紙の多くはホワイト系です。
建具も壁と同系統のホワイト系で統一すると、ドアの存在感が抑えられ、お部屋をより広くスッキリ見せる効果が得られます。
また、白い建具は床色を選ばず、ナチュラル系からモダンなモノトーンまで、どんな家具にも合わせやすい万能さがあります。
2. こだわりの家具があるなら「家具の色」に揃える

お気に入りの家具や、置きたいインテリアのイメージが固まっている場合は、その家具の色合いに建具を合わせるのも手です。
例えば「ウォールナット無垢材のダイニングテーブルを置きたい」のであれば、建具も同じウォールナット調の深みのある色で揃えると、空間にチグハグ感がなくなります。
あえて床と建具の色を変えたいときも、家具やキッチンカウンター、階段の笠木(手すりの上部)などの木部と色を連動させると綺麗にまとまります。
建具の色は部屋ごとに変えてもいいの?

建具の色は家全体で統一するのが一般的ですが、あえて場所ごとに色を変える手法もあります。
リビングの入口ドアだけ「アクセントカラー」にする
廊下にある他のドアはシンプルにし、リビングのドアだけをくすみカラーやシックなブルーなど特別感のある色にアレンジすると、カフェのようにおしゃれな空間演出が可能です。
フロアや用途(子ども部屋・和室)で分ける
子ども部屋のドアやクローゼットだけをお子様の好みに合わせた明るい色にしたり、和室の収納扉だけ和風の質感・カラーに変えたりするケースもよくあります。
ただし、廊下を通ったときに複数のドアが一度に視界に入る場所(1階廊下、2階廊下など)は、色を統一した方がすっきりとしたまとまりのある印象になります。

【なりたい雰囲気別】ケース別おすすめの建具カラー
それでも迷ってしまう方のために、色の特徴や与える効果から見たおすすめの建具カラーをご紹介します。
重厚感や高級感を演出したいなら「ダークカラー(濃い茶色・黒)」

シックで落ち着いた雰囲気や、ホテルのような高級感(ホテルライク)を目指すなら、ダークブラウン、ウォールナット、ブラックなどの濃い色が最適です。
特に赤みを含んだ濃いブラウンは、より上質でリッチな印象を与えてくれます。
温かみやナチュラルさを出したいなら「ライトカラー(明るい茶色)」

親しみやすく明るい雰囲気にしたい場合は、黄みのある明るいブラウンやオーク系がおすすめです。空間を若々しくカジュアルに仕立てる効果があり、濃い色に比べて部屋を広く感じさせてくれます。無垢材などの自然な質感を取り入れると、ナチュラルさの中に優雅さも加わります。
空間を広く・すっきり見せたいなら「ホワイト系(壁と同色)」


部屋を少しでも広く、開放的に見せたい場合は壁紙と同系のホワイト・ベージュ系を選びましょう。
建具による圧迫感が軽減され、明るくクリーンな空間に仕上がります。
ピュアホワイトなら洗練されたモダンな印象に、木目が見えるオフホワイトやベージュ系なら優しく温かみのある空間になります。
💡 ワンポイントアドバイス
床と建具をどちらも「濃い茶色」で揃えると、お部屋の広さによっては圧迫感が出て狭く感じてしまうことがあります。空間の狭さが気になる場合は、建具を壁と同じ「白系」に逃がしてあげるのがおすすめです。
まとめ
室内建具の色選びは、インテリアのベースとなる「床」「壁」「家具」とのバランスを意識することが成功の鍵です。
一番大切なのは、そこで過ごすご家族が心地よく、愛着を持てる空間をつくること。基本の配色ルールを参考にしながら、ぜひ理想の住まいにぴったりな建具の色を選んでみてくださいね。
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